■太田川クラフトフェスタのいきさつと今後の展開について

                                       2009 3  風炎窯 林 俊一


※略歴

 加計高校卒業のち陶芸の道に入る。
 倉敷や沖縄で12年の修行経て1990年に独立。
 当初、温井ダムの観光開発が具体化される中で、ダム周辺に窯を開く話が議会や行政からありましたが頓挫。
 主に県内外の専門店やデパートでの催事などで生計をたてる。

 10周年記念に工房イベントを始めたところ反響があり、
 知人のクラフト作家の協力もあり少しづつ大きくなる。

 工房イベントを始めて4年後、
 「みこし連」の発足から参加し、太田川をコンセプトとした広域的な発想に共鳴。
 「太田川クラフトフェスタ」と改名、川森文化交流センターに会場を移し、
 全国からのクラフト作家が18名が集まる。(現在30名)

 同時に「かえるまつり」も同じコンセプトで始まる。

 当時、合併し安芸太田町になったばかりでしたが、
 地元作家の参加を仰ぎ、戸河内や安佐北区が加わって4会場で同時開催。
 2年後、諸般の事情で同時開催は頓挫。

 下流の広島市内で、
 流域のモノツクリ歴史や伝統工芸品を紹介したパネル展示を始めることで広域性を残す。

 現在、広域に展開するワークショップを画策中。
 「ダム活用会議」に参加。


※本年度の展開

 ● 6月、川森会場の「掌tanagokoro展」は例年規模での開催。
 ● 8月、ホビーでのワークショップ。(川森主催)
 ●10月、広島市まちづくり市民交流プラザでパネル展。(広島市共催)
 ● 芸北の聖湖やサイオトの企業からワークショップの依頼があり、
   「みこし連」「ひとまち」「広浜観光」などの協力を頂きながら、
   広域観光ルートや定住促進などの交流イベントを準備中。


※弘済会助成金が頂けた場合

 ● DMハガキをA4メール便に変更し顧客名簿に2500通発送。
    (かえるまつりチラシ同封と封書作業は太田川清流塾)
 ● 全国からの出展者にDMや切手の配布。
 ● 世界遺産を含めたモノツクリの歴史パンフの製作。
 ● 川森会場費の補填。


※提案1

  前回、市立大の作品展示がされましたが、謝礼などの配慮が必要。
  大学との折衝は川森事務局が担い、施設の有効利用に繋げてゆけないか?

  8月にホビーで予定している夏休み向けのワークショップに、紙ヒコーキや凧を加え、
  センターコートで大学生招待した「ダム活用会議交流会」の開催はできないか?

  会費制とし学生は無料。

※提案2

  ダムでの市立大による彫刻展示を、インスタレーションとして拡大解釈はできないか?

  「ダムまつり」のアトラクション(パレードやみこし等)として各方面の大学の参加を募れば、
  早い展開が可能であり、興味を示している大学もあります。(予算はダムまつり)
  放流スイッチ権の有効利用。

※提案3

  10月下旬、広島市内で「パネル展」を予定しています。
  モノツクリの歴史、みこし連&クラフトフェスタの活動紹介、鋳物やタタラ製鉄の紹介、
  秋のイベントチラシや観光パンフの設置など。

  温井ダムや観光協会のフォトコンテスト入賞作品の拝借は可能か?

※提案4

  ワークショップ備品の楽焼窯がピザ窯に使えますので、
  関係者が使用方法を覚えて、交流会等で活用してください。

※提案5

  クラフトフェスタの公式HPにリンクを願います。

※提案6

  クラフトフェスタのチラシに「温井ダムアート展示」の記載が可能です。


※まとめ

  実行委員会は脆弱ながら、出展者が主体的に参加するイベント運営がなされ、
  地域イベントと連帯できている。

  会場設営や宿舎での炊事などは出展者の協力に支えられている。

  アンケート企画の実施により、2000名超の顧客情報を管理し、
  運営費は、30名の出展料、4社の企業協賛金、弘済会助成金で、経理は複式簿記。

  川森事務局の会場提供と、宿舎での交流会が大きな支えとなり、
  中規模ながら人間関係の濃い運営がなされ、九州や山口で別イベントも派生しています。

  欠点として

  近隣のクラフト作家の参加が少なく、
  「群れる仕切る割れる」を繰り返しながらの試行錯誤の組織運営。

  広報が弱く、
  1500名の動員は、他のクラフトイベントに比べて少ないが、
  出展者の作品展示への意識は高い。

  1人事務局の現状では実務負担が大きい反面、フットワークは軽い。
  が、リタイアした場合全てが消える。

  皆様の協力と助言を頂きたいと思います。