龍姫湖おろち伝説〜愛の呪文 (幼児向け)  絵 いくまさ鉄平  文 阿保陽子
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解説)   実物のカナクソの説明 ウンコ くちゃい〜

      「オリジナルインストロメンタル♪」

NA)  むかしむかしのお話です。

     ここは温井の山の中。

     貧乏暮らしの甚六が、炭焼きのために、薪をせっせと集めていると、
     不思議な生き物に出くわしました。

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甚六)  「ふんぎゃー、な、なんじゃぁ おまえは??」

お千代) 「はじめまして。 甚六さん。 私は龍のお千代です。」

甚六)   「しゃ、しゃべったー! りゅ、龍が、なしてワシの名前を知っとるんじゃ?」

NA)   甚六は、こしが抜けそうになりました。

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お千代) 「甚六さん、お願いです。 私と結婚してください。」
      「3000年も前から、わたしの結婚相手は”温井の炭焼き男の甚六さん”と決まっています。」

NA)   お千代は、そういいながら、手に持っていた”ズタ袋”を甚六に渡しました。

甚六)  「何じゃ、こりゃ?」

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お千代) 「カナクソのカナメちゃんです。」

甚六)  「カナクソゆうたら、鉄を作る時に出るカスじゃろうが。」
      「なんぼうワシが貧乏でも、そがあなもん、いらんで〜。」

お千代) 「まあまあ、そういわないで。」
      「このカナメちゃんは、普通のカナクソとは違うのです。」
      「甚六さんの炭焼き窯で真っ赤に焼き上げて、”ひみつの呪文”を唱えましょう。」

NA)  甚六は、”ひみつの呪文”というのが気になったので、お千代を”炭焼き窯”に連れて行きました。

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お千代) 「それじゃあ、甚六さんだけに教えてあげますね。」
      「いいですか? 呪文はこうです。」
      「タッタラバ〜、タッタラバ〜、タタラバタタラバ♪」

      (みんなも言えるかな?→こどもたちに)

      「タッタラバ〜、タッタラバ〜、タタラバタタラバ♪」

      「さあ、炭焼き窯に火を燃やしてください。」

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NA)  甚六は言われた通り、炭焼き窯に火を燃やして、カナメちゃんを投げ入れました。
     小さな”ふいご”で風を送ると、どんどん燃え上がって真っ赤になってゆきます。

      ゴーゴーゴー

お千代)  (さあ、みんなも一緒に呪文を唱えましょう せーの)

      「タッタラバ〜、タッタラバ〜、タタラバタタラバ♪」

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NA)   すると、どうしたことでしょう。
      真っ赤になったカナメちゃんたちがピカピカと輝いて、小判に変わったではありませんか。
      甚六は目を丸くするばかりです。

甚六)  「こりゃあ、えらいこっちゃ。 こりゃあ、ブチクソ、たまげた。」

お千代) 「これで、暮らしは楽になりますね。 一緒に仲良く暮らしましょう。」

甚六)  「そ、そうゆうても、人と龍が一緒にくらすゆうんは、どがあなもんかいのう。」

NA)   甚六がしぶると、お千代はにっこり笑って・・・

      
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NA)  ボワワン〜、と人間に変身しました。
     よくみるとちょっと変なところがありますね。

     さあ、何処でしょう? (子どもたちに、角と尻尾みつけてもらう)

     それから、二人は結婚し、仲良く暮らし始めました。

     ところが、大金持ちになった甚六は、
      炭焼きの仕事を、やらなくなってしまいました。

お千代) 「私の結婚相手は、横着物(おおちゃくもの)の甚六ではありません。」

NA)   お千代は、元の姿に戻って、
       頭から”角”を立てて、温井の渕のほうへ出ていってしまいました。

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NA)  甚六は必死にお千代を追いかけて、あやまりました。

甚六)  「お千代〜、わしが悪かった!」
      「これからは、炭焼きの仕事をちゃんとするけえ、こらえてくれんさい。」
      「もういっぺん、わしんところへ戻ってきてくれんさい。」

お千代) 「わかりました、甚六さん。」
      「それじゃあ、二人で愛の呪文を唱えましょう。」

ふたり) 「タッタラバ〜♪」

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お千代)  「私が愛しているのは、真面目に働いている甚六さんですよ。」

       「それじゃあ最後に、みんなで一緒に、愛の呪文を唱えましょう。」

      (せーの)

      「タッタラバ〜、タッタラバ〜、タタラバタタラバ♪ 〜 LoverSong♪」

挿入歌) Tatta Lover Song




龍姫湖おろち伝説〜愛の呪文 (幼児向け)  絵 いくまさ鉄平
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解説) みんな〜 「カナクソ」 って何か、知ってますか??

    ・・・・・ 【鉄を作る時に出るカス、ハナクソ、ウンコ、くちゃい】

お千代) やっほ〜 私の名前は「お千代」です。

      私は、「オロチ」と「龍」と「大蛇」が、愛し合って、
      生まれてきたの♪

      だから、男か女か、よく解りません。

      これからみんなと一緒に、「愛の呪文」を唱えましょう♪

      その前に、「袋の中のカナメちゃん」 出てきてちょ〜だい!

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カナメ) やっほ〜 私の名前は「カナメちゃん」です。

      私は、土の中で眠っていた「カナクソ」が、
      山からコロコロ転がって、太田川をコロコロ流されて、
      丸くなったちゃったの♪

      お父さんは、まだ戦争から帰ってきません。

NA)  むかしむかし、大きな世界戦争がありました。

      戦争が続くと、鉄砲や戦車を作るので、
      「鉄」や「ガソリン」が無くなります。

      村の人たちは、子どもと一緒に、
      山の中に捨てられていた「カナクソ」を探して、たくさん堀り出しました。

カナメ)  河原にいた私たちも、拾われました。

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カナメ) それから、トラックの荷台に積まれて、加計まで運ばれたのよ。

解説)  みんな〜 「木炭」 って何でしょう??

    ・・・・・ 【森林、バーベキュー、炎、暖房、木炭車、帝国製鉄】


NA)  加計の鉄を作る工場には、大きな炉がありました。

      真っ赤な顔をした力持ちのおじさんが、
      木炭と、カナクソやカナメちゃんを、カワリバンコに投げ入れました。

カナメ)  いや〜ん。 熱いよ〜 熱いよ〜

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NA)  すると、フイゴの穴から風が吹いてきました。

     ゴーゴーゴー・・・

カナメ) 熱いよ〜 熱いよ〜 溶けちゃいそうだよ〜

     お千代さん、助けて、助けてちょ〜だい!

     お千代さ〜ん!

 5

お千代) 「任せなさい!」「愛の呪文」を唱えましょう。

      「タッタラバ〜、タッタラバ〜、タタラバタタラバ♪」

      「タッタラバ〜♪」

      
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NA)  どっか〜ん!  ぶりぶりぶり・・・ あらららら・・・

お千代) チカラを入れ過ぎて「オナラ」がでちゃった。

NA)   カナメちゃんを、助けるはずが、大失敗・・
       なんと、お千代は、「人間」に化けてしまったのです。

      よ〜く見ると、頭にはツノがあるし・・ お尻にはシッポがあるし・・
       ちょっと変ですね。

お千代)  そうだわ! 温井の炭焼き男の甚六ちゃんを、誘ちゃおかな〜

       何だか、貧乏で、淋しそうだしねえ。

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甚六)    お、お千代さんの化粧はいい匂いだな。
        プヨプヨな体も気持ちいいな。 貯金もたくさんあるからいいな。

お千代)  アタシ、人間にだって化けられるわ。 あなた好みよ。

NA)    そして二人は「結婚」しました。 しばらくは幸せでした。

       ところが、3年目に、甚六が浮気をしたのです。
       二人は、大きな夫婦喧嘩をしてしまい、遠く、離ればなれになりました。

お千代)  甚六ちゃん。 悲しいわ。

甚六)   すまん。 ワシが悪かった。 温井に戻ってきておくれ。

お千代)  それなら、二人で、愛の呪文を唱えましょう。

       「タッタラバ〜♪」

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お千代)  やっほ〜 私たち、仲直りしました〜 幸せ〜

        ところで「カナメちゃん」は、どうなったかしら??

カナメ)  やっほ〜 私たちも元気よ〜
       皆で、太田川の河原で、遊びましょう♪

お千代) ところで、甚六ちゃん。 大きな世界戦争はどうなったの??

甚六)  まあ〜その〜 日本は負けたんじゃ。

      でも、広島では、そのあとも、鉄を作り続け、
       カッコイイ車や、大きな船や、マンホールや、針を、たくさん作って元気じゃ。

      それもこれも「カナクソ様」のお陰じゃ。

全員)   さあ、皆も一緒に。 愛の呪文は、「タッタラバ〜♪」


挿入歌) Tatta Lover Song